津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館 レビュー

この記事では、3月14日(土)に五稜郭タワーアトリウムで開催された北海道新幹線開業1年前記念イベント「津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館」の様子をレポートしています。この企画は、北海道新幹線の開業に向けて青森県と道南地域が一体となって地域を盛り上げていくことを目的に、青森県と道南の代表者がそれぞれ自慢を繰り広げる方式で開催されたトークイベントです。

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

トークイベントは「道南×青森90分勝負『どっちがすごいでショー』」のタイトルで、総合司会は後藤清安さん(あおもりSEIAN)、レフリーを日本経済研究所の大西達也さんが務めました。

▼【強烈ゆるキャラ対決】

道南「ずーしーほっきー」(北斗市宣伝隊長)vs青森「マギュロウ」(ラムダプロジェクトシンボルキャラクター)

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

ずーしーほっきー

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

マギュロウ

1戦目は「強烈」ゆるキャラ対決。最近のゆるキャラはゆるい・かわいいだけでは生き残れないということで、本当に「強烈」な二人(?)が登場。ずーしーほっきーはホッキ寿司を、マギュロウは鮪をモチーフとしている。自己紹介や現在の活動などのほか、特技によるアピールもあり、ご当地アイドルのダンス完コピや太鼓の達人、ふのり摘み、ティッシュ配り等何でもできるずーしーほっきーに対し、とっておきであるお腹のランプを点灯させて対抗するマギュロウ。しかし、会場が明るすぎて見えず、最後はサイン対決に。僅差で、今回初サインに挑戦したマギュロウに軍配があがった。

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

▼【街の不思議・伝説対決】

道南 田村昌弘(大門路地裏探偵団)vs青森 山内史子(紀行作家・世界不思議ハンター)

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

2戦目は街の不思議や伝説で対決ということで、それぞれの街の歴史や伝承に造詣が深いお二人による対決。合格者は数%だったといわれる、第1回はこだて検定上級の合格者でもある田村さんは、棒二森屋(函館市民の言葉で言うと「ボーニさん」)の屋上にある神社や、実は長い間歴史から消えていた函館山の秘密など、「知る人ぞ知る函館」などを紹介。対する山内さんは恐山や青森独特の民間祈祷師である「カミサマ」、遮光器土偶や義経伝説にまつわる寺社仏閣など、メジャーなスポットの紹介を行った。こちらも勝敗は僅差で、道南に軍配が上がった。

▼【レアなご当地グルメ対決】

道南 鈴木慎也(木古内街おこし本気男・宿きたかい支配人)vs青森 木村聡(八戸せんべい汁研究所・八戸観光コンベンション協会)

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

3戦目はグルメ対決ということで、バトルを聞きながら会場のお客様も試食有りの勝負。
道南は木古内町産の希少な赤毛和牛とはこだてワインを使用し、お店の味を完全に再現した『はこだて和牛カレー』。対する青森はせんべい全般の紹介を行い、試食はおこわせんべい(南部せんべいに赤飯をはさんだもの)。青森ではせんべいの用途が幅広く、B1グランプリで有名であるせんべい汁のほかに、せんべいを天ぷらにしてラーメンに入れたり、コップ酒の下において日本酒をしみこませたりと様々な楽しみ方があるとの説明に驚きの声が。勝負の結果はユニークなせんべいの食べ方を紹介した青森の勝利だったが、「このせんべいははこだて和牛カレーにもよく合うと思う!」との両者の見解の一致により、今後どんどんコラボレーションを図りたいと盛り上がった。

▼【ふるさと愛対決】

道南 北海道教育大学函館校ユースフル函館vs青森 青森公立大学チームAプロジェクト

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

道南チームは5人中3人が青森出身。逆に青森チームは3人中1人が函館出身。互いに現在の活動、居住地の魅力、良さを発表する形となった。道南チームであるユースフル函館は昨年夏に誕生したばかりで、空き家活用等を行う過疎地再生チーム、道南観光チーム、震災復興チームなどに分かれて活動するボランティアグループ。歴史、夜景、路面電車や西部地区のおしゃれなカフェなどを函館の誇れる部分として挙げる。青森チームは、「若者の力で青森を元気にする」をコンセプトに活動する学生のチームで、弘前城等色々見るべきもの、観光スポットはあるが、あえて、津軽弁のあたたかさを挙げたい、とした。
お互いに出身地が入り乱れていることから、道南・青森は似ている点も多く、どちらも好き!という学生の強い思いから、この対決の勝敗は引き分けとなった。

▼【方言対決】

道南 久米早苗(津軽海峡マグロ女子会/江差町)>vs青森 島康子(津軽海峡マグロ女子会/大間町)

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館
道南と青森県の津軽海峡圏に生息するパワフルな女子達『津軽海峡マグロ女子会』のお二人。それぞれの勝負衣装を身にまとい登場した『女子』2人は今までも盛り上がっていた会場の空気をさらに明るくヒートアップさせる元気のよさ。函館から江差に移り住んだことによりバイリンガルを名乗る久米さんは、函館は『じょっぺん』、江差は『じょっぴん』、長靴に水が入ったことを函館は『かっぽ』、江差は『けっぱり』というと主張。また、『あめる』は公用語と言い切り、笑いを誘った。
また、青森の島さんは、津軽、南部、下北の中で一番言葉が混ざっている下北の言葉を紹介。「青森にT(ティー)はなくT(テー)。特に大間はTシャツはテーシャッツ!」「かわいいはめんちょこ、それでおさまらないくらい小さくてかわいいのがめんちょこちょんちょこ!」等とジャブをかましながら、テレビで放送できない系のちょっとお下品な言葉まで言い方を説明し、会場を沸かせた。勝敗は会場を大爆笑に導いた青森となった。

▼【ご当地体操対決】

道南 函館はやぶさPR隊(函館YEG有志)>vs青森 りんご娘(津軽地方在住の農業活性化アイドル)

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

函館はやぶさPR隊

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館

りんご娘

函館はいか踊り、青森は健康雪かき体操を披露。初々しい女子高生の二人に軍配が上がると思いきや、今回は8両編成で首の痛みと戦いながら必死で踊るおじさん軍団函館はやぶさPR隊に軍配が上がった。七戸はやぶさPR隊も登場し、函館はやぶさPR隊と連結をキメるなどユニークな演出もあった。

▼【「新幹線に乗っちゃって」を皆で踊ろう!】

津軽海峡交流圏公開生バトルIN函館
函館在住のソウル音楽バンド”木下さんと「愛と哀しみの黒汁楽団」”の楽曲である「新幹線に乗っちゃって」の振り付けをこの日初公開。りんご娘がキレッキレのお手本を見せてくれたあと、登壇者全員がステージにあがり全員で熱い踊りを披露。会場も大盛り上がりだった。

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佐々木康弘

佐々木康弘

ライター、時々カメラマン。物を書いたり写真を撮ったり、それらを編集したりすることを仕事にしています。函館市内と近郊で、年間100件ほどのイベントに足を運んでいます。編集企画室インサイド代表。