函館のIC乗車券「ICAS nimoca (イカすニモカ)」使い方と買える場所は?

【注意】この記事は2017年3月に執筆したものです。内容が最新の状況と一致しない場合があるかもしれませんので、あらかじめご留意ください。

カード1枚あれば小銭なしで路面電車やバスに乗れるIC乗車券「ICAS nimoca (イカすニモカ / イカスニモカ)」のサービスがいよいよ2017年3月25日(土)から始まります。とはいえ、函館ではこれまでIC乗車券になじみがなかったのも事実。そこで、3月18日(土)に行われた体験イベントの様子を交えつつ、ICAS nimocaの概要をまとめてみました。

◆ICAS nimocaとは?

1703e20

函館市電と函館バスで使えるICカード乗車券。「交通系ICカード」とも呼ばれます。平たく言うと使い捨てせずに何度も使えるプリペイドカード。カードに残金がなくなったら、カードにお金を入金(チャージ)することで再度使えるようになります。

函館独自の企画ではなく、西日本鉄道(福岡市)の子会社が発行する交通系ICカード「nimoca(ニモカ)」の規格を採用しています。函館でなぜ九州の規格が?との疑問も多く聞かれますが、ICカード導入における函館市のプロポーザルで選定されました。審査基準と審査結果は函館市のウェブサイトで公開されています。
こちら「交通系ICカードシステム導入業務のプロポーザル実施について

◆ICAS nimocaの使い方は?

函館市電・函館バスともに、乗車時と降車時に「リーダー」というカード読み取り機に1秒タッチするだけで、自動的にカードの残金から運賃分が引かれます。従来のイカすカードとは違って乗車時にも必要なので、乗車前にあらかじめ手に持っておく必要があります。リーダーにタッチする際は、財布やカード入れなどに入れたままでもかまいません。

▼乗車時は整理券発券機の横にあるリーダーにICAS nimocaをタッチ。ICAS nimocaで乗車の際は、整理券を取らなくて良い
170318ic14
▼タッチすると上に入金残高が表示される。残高が足りない場合は車内でも入金(チャージ)できる
170318ic20
▼降車の際は料金箱にあるリーダーにICAS nimocaをタッチ
170318ic21
▼どこから乗ったかはカードに記録されているので、リーダーにタッチするだけで乗車区間の運賃が自動的に引かれる。運賃と残高もその場に表示される
170318ic22

◆函館市電と函館バス以外では使えませんか?

交通系ICカードでの決済に対応している加盟店(主要なコンビニなど)で電子マネーとして使うことができます。

函館市内だけでなく、全国相互利用サービスに参加している交通系ICカードのエリアでも、鉄道やバスの料金の支払い、および加盟店での決済に使えます。使えるのは下記の交通系ICカードのエリアです。
Kitaca(JR北海道)
Suica(JR東日本)
PASMO(関東エリア)
TOICA(JR東海)
manaca(名古屋エリア)
PiTaPa(関西エリア)
ICOCA(JR西日本)
nimoca(西日本鉄道)
はやかけん(福岡市地下鉄)
SUGOCA(JR九州)

反対に、これらの交通系ICカードを持っていれば、函館市電・函館バスでICAS nimocaと同じように使うことができます。
※注:ICAS nimocaでは乗継割引が受けられるのに対し、他の交通系ICカードでは受けられないという違いはあります。

◆ICAS nimocaの販売場所と値段は?

1.函館市電・函館バス車内(無記名のみ・3月25日以降)
2.函館市電駒場乗車券販売所(駒場車庫隣接)
3.函館バス各営業所
4.函館駅前バス案内所
5.丸井今井函館店(無記名のみ)

170318ic09

◆ICAS nimocaの「無記名」とは?

無記名とはスタンダードなタイプのICAS nimoca。これに対して、持ち主の名前がカード表面に記載されたタイプのカード(記名式)を「スターICAS nimoca」と呼びます。記名式のメリットは、紛失した際に入金残高そのままで再発行できることです(要手数料)。無記名式には、そのような保証はありません。記名式を購入する際は窓口での本人確認が必要になります。

170318ic17
▲こちらが無記名ICAS nimoca。記名式は右側に「★」マーク、その下に氏名(カタカナ)と性別が印字される

◆ICAS nimocaにチャージ(入金)できる場所はどこ?

1.函館市電・函館バス車内
2.函館市電駒場乗車券販売所(駒場車庫隣接)
3.函館バス各営業所
4.函館駅前バス案内所
5.函館市役所1階ATMコーナー
6.函館市企業局アクロス十字街1階
7.函館市役所亀田支所1階
8.丸井今井函館店5階サービスセンター
9.コープさっぽろ湯川店1階エスカレーター横
10.コンビニなど
※注1:チャージはいずれも1,000円単位で、函館市電・函館バス車内は上限5,000円。その他の場所は最大2万円まで可。
※注2:上記4~9はチャージ機でチャージする。

1703n2
▲「ICAS nimoca ご利用ガイド」より

◆割引はありますか?

ポイント制度による実質割引があります。まず、利用金額の3%がポイントとして貯まり、1ポイントを1円としてカードの入金残額に変換できます。1カ月間の利用金額に応じて貯まるボーナスポイントもあり、2,000円到達で50ポイントが付与されます。その後も段階的にボーナスポイントが付与され、仮に1カ月で1万円分利用するとボーナスポイントだけで750ポイント(750円相当)貯まることになります。

ポイントの入金残額への変換は、以下の6カ所に設置されるポイント交換機で行います。
1.函館市役所1階ATMコーナー
2.函館市企業局アクロス十字街1階
3.函館市役所亀田支所1階
4.函館駅前バス案内所
5.丸井今井函館店5階サービスセンター
6.コープさっぽろ湯川店1階エスカレーター横

また、ここでは省略しますが乗り継ぎ割引もあります。

ICAS nimocaの使い方についての詳細は、函館市と函館バスが用意した「ICAS nimoca ご利用ガイド」をご覧ください。下の画像をクリックすると飛びます(リンク先はPDFです)。
1703n3

◆3月18日(土)の体験イベントの様子

▼MEGAドン・キホーテ函館店正面玄関前に函館バス車両を設置して、ICAS nimocaでの乗り降りを実際に体験できた。19日(日)も10:00から15:00まで実施
170318ic06
▼グッズ販売会も実施。「nimoca」キャラクターのフェレットのグッズがいろいろ
170318ic01 170318ic02 170318ic03 170318ic04
▼3月25日に改正される新ダイヤのバス時刻表配布も
170318ic05
▼先ほどリンクした「ICAS nimoca ご利用ガイド」を拡大したパネルを展示
170318ic10

【2017/3/18・19】 交通系ICカード「ICASnimoca」体感イベント
イベント名/交通系ICカード「ICASnimoca」体感イベント 開催日時/2017年3月18日(土)・19日(日) 両日とも10:0...
関連記事
北海道新幹線特任車掌の鈴井貴之さん、1年前の開業当日は「見られてはいけない場所にいた」と衝撃告白!?
北海道新幹線特任車掌でありながら、2016年3月26日の北海道新幹線開業当日にはどの駅のイベントにもどのテレビ局にも姿を表さなかったミスター...
これは欲しい! 開業1周年の道南いさりび鉄道、五勝手屋羊かんとコラボ
2017年3月26日(日)で開業1周年を迎える道南いさりび鉄道(いさ鉄)の記念商品として、江差町の老舗和菓子店「五勝手屋本舗」から「いさ鉄」...
The following two tabs change content below.
佐々木康弘

佐々木康弘

ライター、時々カメラマン。物を書いたり写真を撮ったり、それらを編集したりすることを仕事にしています。函館市内と近郊で、年間100件ほどのイベントに足を運んでいます。編集企画室インサイド代表。