【レビュー】函館いか祭りでイカを食べまくってきた(2017/9/30)

スルメイカの不漁が伝えられる中、祭りの火を絶やすものかという関係者の熱い思いで今年も開催された「函館いか祭り」(2017年9月30日・10月1日)。イカだけにこだわった、いかにも函館らしいイベントの様子をご紹介します。写真はすべて9月30日(土)撮影です。

▼電車通りに向かって掲げられた「函館いか祭り」の看板

▼オープニングは函館巴太鼓の演奏

▼大門グリーンプラザに仮設ハウスとテントが立ち並び、様々なイカ料理やイカ加工品を販売する

▼函館いか祭りの名物は、なんといっても朝いか丼。文字通りイベント当日の朝に獲ったスルメイカをその場でさばいて提供する

▼イカが温まらないように、ご飯とイカを分けて提供するのが函館いか祭りのこだわり

▼生姜をのせたイカの細切りに、醤油をサッとかけてくれる

▼キラキラ透き通るような朝イカ。ガッとかき混ぜてご飯に載せれば最高にぜいたくな朝食に! 活イカとは違って柔らかさとうまみがあり、できることなら何杯もおかわりしたいほど

▼いか丸焼き(300円)。元のイカがいいので柔らかくふわっと焼き上がる

▼いかゲソ焼きそば(300円)。麺もソースもうまい!

▼いかカレー(300円)。あえてイカをカレーに入れず、ご飯にのせて提供するスタイル。カレーはホテルのビュッフェなどによくある感じの、ちょっと辛くてうまみがあるタイプ

▼いか飯(2ハイ500円)。ふっくら炊き立てを販売

▼中島廉売・太田かまぼこの「函館イカメンチ」(300円)。イカメンチ(いがめんち)といえば青森の名物として知られているが、ぜひ函館でも定着させてほしい!

▼イカの輪切りをイカゴロと一緒に煮込んだ「浜のいかゴロ煮」(100円)

▼意外にも味付けはさっぱりしていて、イカそのものの味わいとプリプリ感がダイレクトに伝わる

▼いかリング・げそ揚げ(300円)。揚げたてのフライに、注文を受けてからソースをかけて提供。イカリングといえばだいたい固いイメージがあるが、こちらは衣とイカがサクッとかみ切れてとても美味

▼函館市民にはなじみ深い、蒸かしたイモにイカ塩辛を載せる食べ方。イカゴロで熟成させる本物の塩辛を使っているようで、とてもまろやかな味わい ※販売名と値段を忘れてしまいました

▼燻製玉子の製造販売を手掛ける函館・笹川のオリジナル商品「いかたまらん」(400円)。いか飯のご飯の代わりに玉子を詰めたような感じで、お酒のおつまみにも良さそう

▼函館いか祭りで使用するイカを供給する中村漁場特製、いか沖漬け(500円)

▼こちらも中村漁場特製、しょっつるあたりめ(500円)。秋田県産ハタハタで作る「しょっつる」を隠し味に使用

▼はこだて雇用創造推進協議会が地元企業とともに開発し、今年1月にキングベークから発売された「函館さきいかチョコレート」(700円)。ウケとインパクトをねらっただけの商品かと思いきや、チョコレートの甘さをさきいかの塩味が締めてくれて意外なほどおいしい。
まだ発売されていない新味「ホワイトチョコ」も試食させてもらったが、オレンジピールの酸味がさわやかでかなりイケていた

▼こちらは函館の定番珍味「函館こがね」の実演コーナー。できたてを1カップ300円で販売

▼珍味なんて日にちが経ってから食べても味に変わりはないだろうと思われがちだが、実は作りたての珍味のほうがちょっとおいしかったりする ※個人の意見です

▼発泡箱入りの朝イカと、前日に獲った冷凍イカも販売された

▼トラックで運ばれてきたばかりのイカを釣る「活いか釣り」(600円)

▼この時期のイカはなかなか大きい

▼耳に針を引っ掛けて釣り上げる。時折イカが勢いよく水を吐いて、行列しているお客さんにかかる場面も

▼釣ったイカは、イカの研究で有名な桜井泰憲教授(北海道大学院水産科学研究院)自らその場で活締めしてくれる。手にしている黄色い物は、桜井教授が開発して市販もされているイカ活締め器「イカ活チャ器(イカカッチャキ)」。

▼イカの胴体に「イカ活チャ器」を差し込むと胴体と内側(脳)をつなぐ神経が切断され、褐色だったイカの胴体が一瞬で透明になる。これによって鮮度を保てる時間が1.5~2倍ほどに延びるという。実際にここで釣り上げて活締めしてもらったイカを約7時間後に刺身にして食べたが、朝いか丼で食べたのと同じ鮮度の良さだった

【感想】まずは、イカ漁が厳しいなかで今年も開催してくれたことに感謝したい。函館いか祭りでイカ料理を食べまくることで、「やっぱり函館といえばイカだよね」と函館市民としてのアイデンティティーを再確認するような、そんな誇れるイベントとして末永く続いて欲しい。
唯一の難点は、席が絶対的に足りていなかったこと。特に朝いか丼販売開始からしばらくは席がすべて埋まってしまい、かなり右往左往した。今後はスタンディング席を設けても良い気がする。

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佐々木康弘

佐々木康弘

ライター、時々カメラマン。物を書いたり写真を撮ったり、それらを編集したりすることを仕事にしています。函館市内と近郊で、年間100件ほどのイベントに足を運んでいます。編集企画室インサイド代表。