【2分で読めるイベント論・第1回】客を集めたければ「振る舞い」はやめろ

函館イベント情報局は、イベント主催者さんから内容についてのご相談を受けることがあります。限られた時間の中であれもこれも話すことができず、中途半端になってしまいがちなので、基本知識として知っておいていただきたいことを書いておくことにしました。今後不定期で連載する予定です。

記念すべき初回は、イベントにおける「振る舞い」(無料配布、無料プレゼント)の是非について。参加側からすればうれしいものですが、単純な客集めを目的とした振る舞いはなるべくやめるべきです。

来場者への感謝を目的とした振る舞いや、会場でお金を使った(もしくは使うであろう)人を対象とした振る舞いは問題ありませんが、何の考えもなしに「先着100名に○○をプレゼント」「○○鍋を無料配布」といったコンテンツをイベントに組み込むのは危険です。

どのイベントでも観察されていることですが、無料配布だけもらって帰る人がかなりの割合でいるからです。こうした人ほど「早く配れ」「手際が悪い」「量が少ない」など、並んでいる最中やもらった後に運営への文句を口にすることが多く、他の来場者に不快感を与えかねません。タダに釣られてくる人は良い顧客にならないので、見込み客を作るための先行投資にもなりません。また、来場者の質が下がると良いお客さんの足が遠のきます。

無料の鍋300食を一瞬で配布し終えるよりは、1杯100円で少しでも長い時間売るほうがイベントとしても健全です。

最後に、振る舞いが正しく行われている函館のイベントの例を2つ挙げておきます。

・はこだてグルメサーカスにおけるサンプリング

・函館西部地区バル街での振る舞い

いずれも、すでに会場(またはイベント)でお金を使った、もしくは確実に使うであろう人を対象に商品や飲食物を配っており、イベントや主催者への好感度アップにつながっています。

少しでも参考になれば幸いです。

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佐々木康弘

佐々木康弘

ライター、時々カメラマン。物を書いたり写真を撮ったり、それらを編集したりすることを仕事にしています。函館市内と近郊で、年間100件ほどのイベントに足を運んでいます。編集企画室インサイド代表。