函館のあのホテルが堂々の全国2位。でも、その程度じゃ驚かない件

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全国3万136人が選んだ「温泉宿・ホテル総選挙2025」。

「絶景部門」で 函館湯の川温泉 海と灯/ヒューイットリゾートが全国第2位 に輝きました。

はい、素直にうれしい。……でも、「おお、やった!」よりも「え、2位?」というのが正直な気持ち。

あそこに泊まって、露天風呂から函館山と津軽海峡を見たことがある人なら、みんな思ったはず。
この景色が全国2位?と。

インフィニティ露天風呂から見える津軽海峡のライン。空と湯面が溶け合い、波の音が遠くでリズムを刻む。

昼は水平線が白く輝き、夜は漁火が点々と並ぶ。その間に身を沈めていると、もう何もかもどうでもよくなる。

あの開放感は、なかなかない。立ち上がったら下界の人から、あるいは向かいのホテルから見えそうな感じがするくらい開放的な絶景。

ていうか、こっちから見えてるんだから向こうからも見えてると思う。

それはおいといて、全国2位おめでとうございます。

海鮮尽くしの夕食・朝食も、函館に来た感があっていいよね。

北海道エリアでは、いつもの“顔ぶれ”がしっかりランクイン

全国では“海と灯”が代表してくれましたが、北海道エリア部門でも函館勢は健闘。

絶景部門2位:函館国際ホテル

函館国際ホテルがここに入ってくるのは納得。

港を見下ろす展望浴場「汐見の湯」からの景色は、昼も夜も表情が違っていい。
向こうに函館山、手前に函館港。港の光が湯面にゆらめいて、まるで風景画の中に浸かっているよう。

それに、ここの朝食ラーメンがうまい
特に、あの黄金色のスープ。
上品な旨みだけがスーッと身体に染み込んでいく感じで、「これ、朝に飲むもんじゃないくらいうますぎる」と毎回思う。

気づいたら麺を食べ終わって、スープだけお代わりして勝手に中華スープにアレンジして飲んでる
あとで聞いたら、あれは木村総料理長渾身のスープらしい。そりゃ納得です。


料理自慢部門1位:HOTEL&SPA センチュリーマリーナ函館

そしてこちらも当然ランクイン。
センチュリーマリーナ函館といえば、言わずと知れた“朝食の聖地”。
海鮮、スープカレー、ライブキッチン、デザート、そして朝からワイン。
一皿一皿がきちんと仕立てられていて、まるで料理の見本市。

私も何度か泊まりましたが、朝食会場のあの活気、スタッフの声かけ、そして何より「朝を楽しませたい」という空気が気持ちいい。ひと口ごとに“ああ、これが函館の朝だ”と感じる。

ただですね。

料理自慢部門だけじゃなく、絶景部門にも入っててもおかしくないと思うんですよ。

最上階の露天風呂からの眺めなんて、函館山も港も見えて、函館国際ホテルと同格だと思います。
「なんで絶景にはランク入りしなくて料理部門だけなんだ?」って、正直ちょっと首をかしげました。まあ、どっちでも勝てるってことなんですけどね。

函館は、悔しがるより前を向く街です

今回の結果、確かに“惜しい”。惜しいというか、なんか函館の評価が低すぎるような気がする。

でも、函館のホテルたちは毎日が総選挙。
休日も平日も、観光シーズンもオフも、常にお客さんの思い出づくりと向き合っている。

新しいプランを練ったり、朝食を改良したり、照明を微調整したり──
そうやって一つひとつの宿が切磋琢磨してる。
順位は2番でも、思い出は1番。
それが函館のホテルの誇りなんです。

海と灯も、国際ホテルも、センチュリーマリーナも、全部が「函館」というブランドの一部。
競い合いながら、同じ街を磨き上げている。

だからこの結果も、悔しさより「よし、次も負けないぞ」という前向きなエネルギーに変わる。
その姿勢こそ、函館の底力だと思います。

総括

  • 全国ランキング「絶景部門」:海と灯/ヒューイットリゾート 第2位(全国)

  • 北海道エリア「絶景部門」:海と灯(1位)&函館国際ホテル(2位)/「料理自慢部門」:HOTEL&SPA センチュリーマリーナ函館(1位)」


全国2位? それでいい。
函館はいつだって、“旅人の心の中では1位”なんだから。

この記事を書いた人
佐々木康弘

ライター、時々カメラマン。物を書いたり写真を撮ったり、それらを編集したりすることを仕事にしています。編集企画室インサイド代表。

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